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糖尿病内服治療

糖尿病の内服薬は、7種類のタイプに分かれます。膵臓に働きかけて、インスリンを分泌するもの、食べたものの消化を遅らせて血糖値の上昇を緩やかにするものなど個々に特徴があります。

飲み方は1日に1回から3回、食事の前、食事の後など細かく違っていますので、生活スタイルや血糖値の変化に合わせて、内服薬の調整を行っていく必要があります。

以下に、薬の一般的な分類、効果、副作用、内服方法について説明します。

  1. スルフォニル尿素薬(SU薬):膵臓に働きかけて、インスリン分泌をうながします。薬の量を増やすとその分効果が増えますが、血糖値が下がりぎて低血糖になることがあり注意が必要です。1日1回から2回の内服になります。
  2. α-グルコシダーゼ阻害薬:食べ物の消化を遅くすることで、食後の血糖値上昇を抑えます。低血糖を起こす心配はまずありませんが、副作用は便秘や下痢、お腹の張り、放屁があります。食事の直前(15分以内)に内服が必要ですので、1日3回の内服になります。
  3. ビグアナイド薬:肝臓からの糖の分泌を抑えたり、筋肉でぶどう糖の利用をしやすくすることで、血糖値を下げる働きがあります。この薬だけで低血糖を起こす心配はありません。少ない量から開始し、必要な量まで増やしていきます。ごくまれに乳酸アシドーシスという副作用が出ることがあります。1日1回から内服を始めて、最終的に1日3回の内服になります。
  4. DPP-IV(ディーピーピーフォー)阻害薬:血糖値が高いときに、インクレチンというホルモンが分泌されます。これは血糖値を下げるインスリンを増やし、血糖値を上げるグルカゴンの作用を抑えます。つまりはインクレチンはとてもいいホルモンということです。DPP-IV阻害薬はこのインクレチンが減らないようにする働きがあります。この薬だけでは低血糖を起こすことは少ないです。1日1回のタイプと1日2回のタイプの内服薬があります。
  5. グリニド薬:膵臓に働きかけて、インスリン分泌をうながします。1で説明したスルフォニル尿素薬と同じ作用ですが、効果の時間が短いため1日3回、食事の直前に飲む必要があります。内服回数は多いですが、スルフォニル尿素薬に比べて低血糖を起こしにくいのがメリットです。
  6. チアゾリジン:血糖値が高いとインスリンの効果が弱くなります。これをインスリン抵抗性と呼びます。チアゾリジンはこのインスリン抵抗性を改善することで、インスリンの働きを元に戻して血糖値を下げやすくします。副作用は浮腫(むくみ)です。塩分摂取の多い方で副作用が出やすいです。また、体重が増えやすいので注意が必要です。1日1回の内服になります。
  7. SGLT2阻害薬:血液中のぶどう糖は、尿を作る過程で一旦腎臓から排出されますが、すぐに吸収されます。この吸収作用を抑えることで、尿中に血糖を排出して血糖値を下げます。食事コントロールができていれば、体重減少作用もあります。尿が出やすくなるため、夏場などは体の水分が不足してしまうため、こまめな水分摂取が必要です。ただし、清涼飲料水など糖分の含んだものでの水分摂取はしないで下さい。1日1回の内服になります。

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