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日本肥満学会

[2017.10.08]

昨日と今日の2日間、日本肥満学会に参加してきました。

肥満症は、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病と密接に関係しています。また、当院で力を入れて診療を行っている睡眠時無呼吸症候群においても、肥満は病気の悪化の因子でもあり、かつCPAP治療による体重増加も見過ごせません。

生活習慣病に関連した多くのガイドラインで、まずは食事の見直しと運動を行ったうえで、それでも病気が良くならない場合にお薬を使用しましょうとなっています。実際には、簡単な指導だけで薬物療法がおこなわれているケースが多いです。食事療法・運動療法は治療の基本と考え、より重要視すべきものなのではないかと考えております。

この学会で、肥満患者さんは①肥満であることに気づいていない②間違ったダイエット法で、筋肉だけがやせ細り脂肪は減らない→リバウンドしてしまう③肥満を軽く考えている点が問題点として挙げられていました。

②の間違ったダイエット法でよく耳にするのが、昼間の食事量を減らしてサラダだけを食べる、食事をスナック菓子に変えたり、単品ダイエットを行っていることです。カロリーを減らすと実際に体重は減りますが、その先にはリバウンドが待ち構えています。その後は代謝が落ちているために、どんどん瘦せられなくなってきます。

肥満治療の基本は、①ご自身の状態をしっかり認識する②適切な食事療法を行う③治療終了後もリバウンドしづらい食生活、運動習慣を身に着けることです。決してカロリーをむやみに抑えることではありません。栄養状態を考えた治療を行うためには、それぞれの患者さんにあった食生活を見つけることが大事で、そのサポート役として管理栄養士がいると思います。

当院の話になりますが、当院ではフォーミュラ食と栄養指導を組み合わせた肥満治療を行っております。肥満治療の中では、オーソドックスな治療法になると思います。

私自身も患者さんに説明できるようフォーミュラ食を用いたウエイトコントロールを行っております。現在進行形でそれなりの効果が出ております。ある程度ご報告ができるようになればこのブログでご報告します。

当院の治療方針にも挙げておりますが、病気はならないにこしたことはないと考えております。生活習慣病は体重を落とすだけで、薬がいらなくなったり、減らすことができます。健康的な生活のために体重コントロールはとても重要な因子です。男性であれば奥様のため、女性であれば同窓会に出席するためなど何らかの目標を持つとより成功に近づきます。

他にも、肥満に関する問題点は多々ありますので、今後もブログで情報提供をしていく予定です。

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