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~食品を賢く選ぶ・糖質編①~

[2019.10.09]

こんにちは。管理栄養士の福谷です。
ここ数年、テレビや雑誌、インターネットなどで「糖質制限ダイエット」や「低糖質ダイエット」「糖質ゼロダイエット」などの「糖質」に着目したダイエット方法が紹介されています。書店に行くと関連書籍も多くあります。一方で”糖質制限ダイエットは危険”と、やはりテレビや雑誌、インターネットで注意を促す記事も多くあります。


では、「糖質」を制限するダイエット、いいの?悪いの?どちらなのでしょう?
・・・その答えを解く鍵は、「糖質」の体の中での働きにあります。そこで、今回は「糖質」の働きについて話たいと思います。

少し復習します。「食品成分表」(2019.7参照)もうお馴染みになったでしょうか?消費者が食品を正しく選ぶためにと2015年より食品表示法の「食品表示基準」で定められ、食品パッケージに表示されている表です。

1本(200㎖)当たり

エネルギー  137㎉ 

たんぱく質  6.8g

脂質     7.8g

炭水化物   9.9g

食塩相当量  0.2g

では、ここで質問です。糖質はどこにあるでしょうか?

答えは・・・「炭水化物」の中にあります。糖質は炭水化物の仲間になります。
炭水化物は糖質と食物繊維の総称で、ダイエットの大敵と言われている糖質とダイエットの味方と言われている食物繊維はもとをたどれば同じ物質から構成されています。食品によっては「糖質」と「食物繊維」に分けて表示している場合もあります。


糖質の働きは
・・・脳や神経、筋肉の主要なエネルギー源となります。日本人が1日に摂取する全エネルギーの約60%弱を糖質から摂取しています。特に脳は他の臓器よりも多くのエネルギーを使いますが、そのエネルギー源をほぼ糖質から得ています
食物繊維の働きは・・・消化吸収されない成分でコレステロールの排出を促したり、糖質の吸収を遅らせたり、便秘を予防・改善したりします。
糖質と食物繊維、同じ仲間でも働きは大きく違います。


糖質の働きは生きていくのにとても大切ですが、
糖質を摂りすぎるとエネルギーとして使われず脂肪に変換されて体に蓄えられますこのことから肥満に繋がると「糖質制限ダイエット」などのダイエット法が流行しているのです。


しかし、
制限しすぎて不足すると、筋肉を分解してエネルギーを得ようとするので筋肉量が減って逆に痩せにくい体になったり、脳はエネルギー不足となり、身体は疲れ、集中力の低下、不眠症や体内時計の乱れを起こしストレスのかかりやすい状態になります。

「糖質」を制限するダイエット、いいの?悪いの?・・・答えは、もうお分かりですね。過剰に糖質を制限し、体に不調をきたしては元も子もありませんよね。かといって摂りすぎると肥満に繋がります。大事なことは「制限」「低」「ゼロ」ではなく「適切な量」です。バランスの良い食事で腹八分目を心がければ、摂りすぎることも不足することもなく適量を摂れます。糖質の量を見直すなら、まずは甘いお菓子やジュースなどの嗜好品を見直してみましょう。

 

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