インフルエンザ
昨日の診療で、インフルエンザの患者さんが多数見えたので、インフルエンザA型について少し詳しい情報を提供します。
まず、インフルエンザには、A型、B型、さらにC型の3タイプに分けられます。C型は一般的に問題となりません。
今回はA型の話ですが、インフルエンザAには、実は144種類の仲間がいます。それぞれに番号がついておりますが、1番から144番ではなく、H1N1とかH3N2という風に、H番号と、N番号が割り振られます。Hは1から16、Nは1から9番まであります。その掛け合わせ(16×9=144)で144種類になります。
この、HとNの番号がとても重要です。毎年流行する型はある程度決まっていて、H3N2の香港型、H1N1の新型が大体流行を起こします。そのため、インフルエンザワクチンもこの番号に対応するように作られています。
この数字と違うインフルエンザが出てくると、ワクチンの効果はなく、人の免疫力もないため大流行(パンデミック)を引き起こします。
ここで、少し鳥インフルエンザの話をします。鳥に感染するインフルエンザと人に感染するインフルエンザは異なっており、人には感染することはほとんどありませんでした。しかし、鳥のインフルエンザが人に感染を起こし、さらに死亡例が出たため、鳥インフルエンザ騒ぎが出ました。また、この鳥インフルエンザが、いつか変異(変身みたいなもの)をして新型が出た場合は、先ほど書いたような大流行を起こすことが考えられるため、関係者は神経を尖らせておりニュースにも出てきます。因みに、鳥インフルエンザで有名なのはH5N1とH7N9です。今後、ニュースを聞かれるときは、HやNの数字がいくつかを気にして聞かれるとより理解が深くなるかもしれません。
インフルエンザのちょっと難しい話でした。